白髪を目立たないようにしていたのは、毎日頑張っていたからなのだと思う

引っ越しというのは時に便利である。新たな場所では以前の自分を知っている人はいないから、以前の自分を置いてくることができる。
といっても、実際は自分が思う程「周囲」は自分の事を見ていないものだから、別に以前の場所でイメージチェンジしても良かったが、長年続けていた事をやめるのって、「きっかけ」というものがあるからこそできる、ということもある。
というわけで引っ越しを機にやめたことのひとつがカラーコンディショナーだ。
50歳を過ぎた頃から、生え際の白髪が目立つようになってきた。でも全体ではないので、髪全体を染める程でもない。
年齢相応の容貌をあえて若く見せるつもりはないが、老け込み過ぎない程度にはしたい。
という私には資生堂「プリオール」のカラーコンディショナーがちょうど良い塩梅で白髪を目立たなくしてくれて、白髪が気になりだした頃から、10年近く使っていた。
色はダークブラウンで、毎日使うたびに少しづつ色づいてくる。
使い始めて1週間程経つと、自然な色合いで元の髪色と馴染み、白髪の存在はあるが、「白」ではなく、元々の髪の色に近いところに落ち着いてくれる。
だいぶ前に初めて髪を染めた時、薬剤が頭皮に染みてとても痛くなり、それ以来髪染めを敬遠していたこともあって、このコンディショナーなら頭皮も痛くならないし、毎日のトリートメントとしても使えるから「髪を染める」というプレッシャーもなくて気持ちが楽だった。
染めるわけじゃないけど髪の色が自然に変わってくれるというのは便利だった。
当然、使用をやめればだんだん染まった色が取れるわけで、最後の1本を使い切ってから一ヶ月くらいで、元々の白髪交じりの髪に戻った。
白髪を染めていた私は、自分をちょっと盛った感覚というか、少し見栄え良くするためにやっていたわけで、自然な姿ではない。でもそれは仕事に生活に頑張っていたからなのだ。
でも、もう今後は頑張らなくていいかな、と思ったので今回カラーからの卒業となった。
ところでこのコンディショナーはとっても優れもの。白髪が気になりだしたけど、染めるのはちょっと、というなら試す価値あり。お値段もリーズナブル。
ただ、ちゃんとすすいだつもりだけど、実はすすげていなかった時は、髪を拭いたらバスタオルにトリートメントの色がついてしまうこともあった。でも洋服に色がついてしまうことはなかったから、バスタオルに色が付いちゃった、という程度で全く気にしていなかった。
もう頑張らない、というか頑張れないから、これからは歳相応の顔と髪でいいよ。