キエーロの失敗と学び:生ごみ管理の重要性
キエーロは、黒土の微生物を活用し生ごみを分解・消滅させる環境に優しい処理方法で、深めの容器と黒土だけで手軽に始められる。
その手軽さと環境への優しさにしばらく感動していたが、ある日、容器の中、飛び交う虫と悪臭に頭を抱えることになってしまった。
・キエーロとは
焼却による生ごみの処理は、大量の二酸化炭素が排出され、環境負荷の要因となる。
キエーロは、黒土に含まれる微生物の力を利用し、生ごみを分解・消滅させるシンプルなシステム。コンポストとは異なり、堆肥を作らずに完全に消滅させるのが特徴。
適切に使用すれば、悪臭や害虫を防ぎながら、家庭の生ごみ削減に大きく貢献できる。
20cmほど掘った穴に生ごみを細かく刻んで埋め、黒土としっかり混ぜて生ごみが表面に出ないように乾いた土をかける。これだけで黒土の微生物が生ごみを分解し、自然な形で消滅させてくれる。
次に生ごみを投入するときは、新たなスペースに掘って入れるか、生ごみが完全に消滅した所に入れる。
投入して数週間たてば生ごみの姿がすっかりなくなっていて、しかも土が増えるわけでもない。悪臭もないしや虫も湧かない。深めの容器と黒土だけあれば、ベランダのようなスペースでも導入可能。
お金もかからず二酸化炭素排出の抑制にも貢献できる。しかも簡単ならぜひやろうと思って始めたのだけど。
・失敗の要因
原因は明らか。
- 生ごみの投入量を考えず、ただ「分解されるだろう」と楽観視して許容量以上の生ごみを投入していた
- 混ぜる過程で分解しきれていない「一見土に見える状態」だった土が表面に出ていた
- 表面が乾燥していなかった
キエーロによる生ごみ処理のポイントは「適量を投入」「通気性」「水分量」「しっかり黒土と混ぜる」。
適切な管理をすれば、生ごみは見事に土へと還る。
私は省スペースでも手軽に始められるという無印良品の「やわらかポリエチレンケース(深型)」を使っている。
始めた頃は恐る恐るだったので投入する生ごみの量も少なかったのだが、2週間位で生ごみが忽然となくなっていることに感動して以降、投入するごとに生ごみの量がどんどん増えていった。
すると、2~3週間で消えていたはずなのに、掘ってみると分解されていない生ごみが残るようになった。
春になって気温が上がってくると、今度はフワッ、フワッと虫が現れ、生ごみ特有の臭いがするようになってしまった。
・改善策と学び「キエーロはごみ箱ではない」
キエーロの効果は確かに実感した。しかし、管理の方法を誤るとトラブルが発生する。
そう、「キエーロはごみ箱ではない」ことを痛感した。
いったん生ごみの投入を中止して、乾いた土を上にかけたところ、臭いはしなくなり、湧く虫の数も減ってきた。
中に入っている生ごみが分解するまでしばらく放置しているが、いつまでも分解しないようなら、一旦取り出して乾燥させて処分するしかないな。
仕切り直しするときは、生ごみを分解できるだけの容器を増やすか、庭にキエーロ専用スペースを広めに作るかだわ。
