この現象、意外と多くの人が経験しているのではないだろうか。
美容師さんに髪をカットしてもらい、きれいにブローしてもらった直後は、なかなかええやん、とちょっとした満足感を覚える。
でも、その喜びも束の間で、翌日から「なんだかまとまらない」「毛先がバサバサ」「ブローしても収まらない」と悩み始める。
毎回、「失敗したかも」と落胆するけれど、なぜか10日ほど経つと自然に落ち着いて、いつもの自分の髪型に戻る。
この現象、意外と多くの人が経験しているのではないだろうか。
・「いつものわたし」と「髪を切ったわたし」の違いなど、周囲にとって大した問題ではない
実際のところ、他人が自分の髪をどれほど注目しているのか?
自分は「完全に変な髪型」と思っているのに、娘の一言「あら、髪切ったのね、いいじゃない」くらいの反応で終わることがほとんど。家族ですらその程度なら、友人や職場の人間はもっと関心が薄いはず。
そもそも、間近で人の顔や髪を見る機会は限られている。朝から晩まで自分の顔を見ているのは自分だけであり、他人はそこまで細部を気にしていない。
ましてや初めて会う人にとっては、「いつものあなた」と「髪を切ったあなた」の違いなど大した問題ではない。つまり、自分が思うほど周囲は気にしていない。
そう。無駄な悩みなのよ。
・気にするなら「清潔感」
では、何を気にすべきか?年齢を重ねるほど、髪型や身支度において大切なのは「清潔感」だ。
見た目を整えることは、自己満足ではなく、周囲への印象を良くするためのもの。
過度なこだわりではなく、清潔で品のある印象を保つことが大切になる。
82歳の母もその重要性をよく理解している。
彼女は5週間に一度、同級生が経営する美容院で髪をカットし、ヘアマニキュアをしてもらっている。
染めるのではなくヘアマニキュアを選ぶ理由は、「伸びた根元の色が変わるのが嫌だから」。
確かに、染めると境目が気になるけれど、ヘアマニキュアなら自然に馴染む。
さらに、母は眉毛の手入れも欠かさない。髪だけでなく細部まで整えることで、清潔感のある印象をキープしている。
10日間、髪の変化を気にするのも悪くはない。しかし、それ以上に大切なのは「整えて清潔感を保つこと」。
周囲は思うほど細かい変化を気にしていないし、次から髪を切ったときは、「まとまらない!」とへこむではなく、「そのうち落ち着くし、気にするほどでもない」と軽く受け流した方が楽だな。
それより小奇麗なおばちゃんでいたいものだ。