職場にお土産を持っていく文化・習慣。これにはいくつかの理由がある
時に「面倒だなあ」と思ってしまう職場へのお土産。なのになぜ持って行くのか。
その理由は、
- 社交の手段
職場の同僚との関係を保持・強化するための社交的な手段。 - 伝統
旅行や出張から帰る際には「おみやげ」を持ち帰ることが一般的な習慣となっている。
これは古くからの伝統であり、その場所の特産品や名産を選ぶことで、訪れた場所の経験や魅力を共有する意味合いも含まれる。 - 義務感
休暇を取得し、仕事を他の同僚に任せていた場合、お土産を持ってくることは感謝の意を示すためのものとなる。 - コミュニケーションの手段
お土産を配る行為を通じて、日常のコミュニケーションの一環として、話のきっかけや、時には謝罪のきっかけを作る。
といったことが考えられる。
お土産に「カニ」を持ってきた同僚
お土産に越前ガニ買ってくるわね!
と言って旅行に行った同僚。冗談だと思っていたら、本当に「越前ガニ」を同僚分買って(送って)きた。
この人は「ウフフ、お土産を買うのが好きなのよ。」と言っては行った先で美味しいものを買ってきてくださる。
しかしこの時は本当に派手だった。
事前に「明日は保冷バッグを持ってくるように」と連絡があり、彼女は家から大きな発泡スチロールに入ったカニを持ち込み、給湯室で人数分に分けた。
給湯室とフロアには日本海の磯の香りが漂い、「ザッバーン!」という冬の日本海の荒波の音まで聞こえてきた気がした。
一方、カニを食べると頭痛がしてしまう私は「ご当地ポテトチップス」「ご当地振りかけ」「ご当地お煎餅」の三点セットを頂いた。
それは彼女が事前に「アレルギーのある人もいるから」と全員にアンケートを取ったからである。
彼女は私がカニが食べられないことを事前にリサーチし、さらにポテチ好きであることをあらかじめインプットして、私に「カニ」同等のお土産をたっぷり用意してくれた。
なんだかいろんな意味でお土産マイスター。
私はお土産には消極的
彼女のように週末の予定を発表し毎回お土産を持ってくる人も入れば、
「お土産って必要ですか」
と一切持ってこない人もいる。
私は、自分のプライベートの行先を職場で公言しないし、持ってくるとしても年に1回位でいいかな、と思っている。
「お土産って必要ですか」とまで振り切る度胸はないが、休んでいる間、仕事を他の同僚にお願いしたからには感謝の気持ちは示したい、とは思う。
それに「いらないものや嫌いなお土産だったらどうしよう」という気弱な気持ちも持っている。
受け取り側の気持ちばかり気にしてしまう私は、「カニ」をどどーんと持ってきて、職場を日本海にしてしまった同僚の「お土産を配りたいから配る」精神力にたくましさを感じて、時々羨ましくもなる。
職場の休憩室に「皆のお菓子を常備する」
さらに彼女は職場の休憩室に「常に」お菓子を置きたい。「自分が食べたいから」と言う。
他にもたまに休憩室にお菓子を持ってくる人はいるが、この人は絶対にお菓子を切らさないように、少なくなると常に補充している。もちろん自腹だ。
私は皆様の分まで用意したらお財布がもたん、好みもあるし。と思っているから持っていかない。
だが頂きっぱなしも気が引けるので遠慮してあまり頂かないようにしていた。
「自分が食べたいからやっている」と言われても、かすかに「たまには持ってくればいいのにプレッシャー」を感じちゃうなあ、と思ってもいたが、この人は
オカユさん、食べてないでしょ!
と強制的にお菓子を私の手に握らせる。
どうやら本当に好きでやっているだけらしいので、最近はお礼を言ってありがたくいただく「一方」にさせてもらっている。