私もやる時はやるんです。今回はフレンチですわよ。

外食は滅多にしない。

家で食べるごはんが好き。

たいした料理をするわけではないが、自分で作った作りたてのご飯が好きで
美味しくて毎日食べても全然飽きない。
これは土井善晴さんも言っている。

引用

ごはんと味噌汁のすごいところは、毎日食べても食べ飽きないことです。
毎日食べても飽きない食べ物というのは、どういうものでしょうか。どんなにおいしいお料理も、繰り返し、毎日食べたいとは思わないものです。ところが、ご飯に味噌汁、漬物は毎日食べても食べ飽きることはありません。

土井善晴『一汁一菜でよいという提案』グラフィック社、20168年、12-13頁

さすがです。
何もなくても白いご飯とお味噌汁だけで胃が安心する。
子供達も原則おうちのご飯で育ってきた。
外食といえば誕生日とか、おばあちゃんが来てごちそうしてくれた時とか位。

外食をしないもう一つの理由

外食をしない利用はもう一つある。
外食に回すお金の余裕がない。
夫の年収は厚生労働省が発表している平均年収をうろうろとしている。もうずーっと。

平均年収なんだから生活も平均なのか?そうはいかない。
子供達の教育にお金がかかる期間はとても足りないし、住宅ローンも抱えている。

よそ様が週末ファミレスやファストフードに通うのを聞くと、
料理しなくていいんだ、という羨ましさがあった一方で、
4人でファミレスにいったら、1人1,000円として4,000円。
ファストフードだって3,000円位の出費だ。
普段は4人で1日三食1.000円でやりくりしていたから、
4,000円も出す外食なんて、4日分だよ。それを1回で食べちゃうんだから、
てきとーな物なんて食べたくないわけ。スッゴイものを食べたい。
でも、4,000円ではスッゴイものは食べられない。
だから食べに行かない。という流れとなる。

それに食べている時はおいしいな、と思うけれど、なんだか満足しない。
これが土井善晴さんが言っていることなんだろうな。
これならうちでも作れる、なんで作らないで食べに来ているんだ。
ともつい思ってしまう。貧乏性でもある。

子供が小さい頃、私には内職や数時間のパートの稼ぎしかなく、フルタイムに戻ったのは10年前だ。
フルタイムに戻って、ようやく子供達の教育費を賄うことができるようになったけれど、
外食の余裕なんてとてもとてもなかった。

「回るお寿司には行ったことがない」と息子が学校で言ったそうだ。嘘ではないが正確でもない。

息子(現在23歳)は小学生の時に

息子
息子

回るお寿司には行ったことがない

とクラスで言ったらしく、クラスのみんなに
「ということは回らないお寿司屋さんに行くんだ」と驚かれたそうだ。
そうではなくて、
こんなお母さんのせいで外食にも行かないから、
回転寿司すら行かなかったのである。

もちろん回転していないお寿司屋さんになど行けたものではない。
お寿司ってご馳走だし、しょっちゅう食べるものでもないと思っているから、
つまり『お寿司』を食べる機会もあまり作らなかった。
買ってきて食べたり、実家で食べたりするこはあったけれど。

しかし周りはお寿司も普通にファミレス感覚で行っていた。
みんなお金あるなあ、っていつも思っていた。

・しかしいざという時は値段は見ず食べます。メリハリです。

普段は地味に生活し滅多にしない外食だが、
いざするとなったら、派手にやる。
値段を気にせず好きなものを頂く。
自分では出せない味や手間のかかった美味しいと思うお店に限る。
そういう時お財布を気にしているとハレの気持ちがしぼんでしまう。

お金がたくさんあればそういう気持ちにはならないのかな。
経験がないからわかんないや。

例えば息子が留学する前、
テーブルマナーを学ぶためとフレンチを食べに連れていったり、
海外から友人家族が来日した時は
銀座のカウンターで揚げたてを食べる天婦羅屋さんとか、
高校大学合格発表の日は『回らないお寿司屋さん』に行ったりね。
やる時はやるのよ。
それで、普段は炊きたての白いご飯とお味噌汁がいちばんおいしい。

という訳で先日は東京、千代田区紀尾井町のフレンチへお出かけ。

紀尾井ホールで午後からピアノのコンサートがあったので、
コンサートの前に近くに住む友人を誘いランチに行ってきた。

なんだっけ、ええと、
チキンのグリルのクスクス添え。デザートはレモンケーキとコーヒー。

会話が弾み、食事も満足し、
午後からのピアノのコンサートを堪能して、
ひっさしぶりのなんちゃってセレブな1日を過ごしましたとさ。

家に帰れば現実だけど、時々はこういうこともしないとね。

実はお金もこういう風に使うと案外出費しているようでしていないよ。