防災セットに歯ブラシは入っていますか?災害時に「口の中を清潔に保つ」ことの大切さ

私の頭に「歯ブラシ」のことは全くなかった

災害の時に必要な物と言えば、「食料、水、簡易トイレ」のことばかり気にしていた。歯ブラシの事は頭になかった。

今回の令和6年能登半島地震で、歯科医師の方が避難所で「歯を磨くこと」「口の中を清潔に保つこと」を熱心に伝えて回っているのを報道で見て、初めて「口腔ケア」の重要性を認識したという甘さだ。

うちの防災用品の中に歯ブラシは入っていない

ところで、「避難する」とわかって避難バッグを持って行く時間があるならまだしも、とにかく逃げなければ、となったら身一つで逃げる。

そして避難所生活が始まって、初めて「歯磨きどうするんだっけ」になるだろうし、あ、歯ブラシない、となる。
たとえ気がついたとしても、余裕がない状態で、私はきっと歯磨きを後回しにしてしまう。どうしよう。

災害時に歯磨き(口腔ケア)が重要な理由

災害時において歯ブラシは重要な生活必需品となる。歯ブラシの重要性についていくつかのポイントを挙げてみると、

1.口の中の衛生維持

歯ブラシを使用し、食べかすや歯垢を取り除いて口の中を清潔に保つことで、口の中の細菌やウイルスの増殖を防ぎ、口臭や歯周病の予防が可能。

2.感染症を予防する助けとなる

 口腔内の衛生状態が悪い状態が続くと、免疫力が低下し、全身の健康に悪影響を及ぼす。
例えば口の中の細菌が増え、誤って器官から肺に入ることで誤嚥性肺炎にかかるリスクが増えるそうだ。
歯磨きができることは、全身の健康を維持する一助となる。

3.ストレス緩和

歯をきれいにすることや口腔ケアを行いさっぱりすることは、心身のリラックスにつながる。

歯ブラシ・水がない時に口の中を清潔に保つ方法。防災時に役立つ口腔ケア用品

ハンカチやティッシュで歯の汚れを取る

災害発生時、十分な水や歯ブラシ、歯磨き粉等が確保できないことがあるが、日本歯科医師会のウェブサイトには、こうした状況下でも口の中の清潔をできる限り保つ方法を紹介しているので、ぜひ参考にしたい。
→日本歯科医師会テーマパーク8020:災害に備えて

日本歯科医師会では、歯ブラシや歯磨き粉がない場合に、ハンカチやティッシュで歯の汚れを取る、少量の水で歯磨きをする、食後に少量の水やお茶でうがいをする、といった方法を紹介している。
言葉を話して唾液の分泌を促すことも有効なんだって。

歯ブラシ、歯磨き粉、水がない時

うがいをしなくても口の中の清潔を保てる製品もある。例えば

  • 洗口液(デンタルリンスやマウスウォッシュ):口腔内の中の爽快感や口臭予防
  • 口腔ケア用のウェットティッシュ
  • 液体ハミガキ:歯ブラシと一緒に使うもので、歯を磨いた後にすすがないので水の確保が難しい災害時に役立つ

「備蓄」用に歯ブラシを購入

歯磨きのことを忘れずにいたい

うちの防災リュックを開けたらやっぱり歯ブラシは入っていなかったし、全く念頭になかったことを反省した。
離れて暮らす子供達に聞いたところ、防災オタクの娘は「もちろん入っている」、普通の息子は「入っていないかも〜」だった。

私も早速買ってきた。今回学んだのだから、災害に遭い、避難した時になんとか「歯磨きしよう」ということを思い出したい。