夫の加齢臭、今年も来てしまった

「うっ・・・」となった月曜日の朝である。

臭い。臭すぎる。今年も夫の加齢臭である。

出勤のため車に乗り込んだ途端、私を襲ったこの臭い。加齢臭を嗅いでしまったことがある方にはおわかりいただけると思うが、なんというか、あまり掃除をしていない公衆トイレに入った時に感じるアレ。
『〇↑✕!△↓?↘↙〆✕~↙』

そういえば、昨日の午後は車を使っていた。そして午前中はバイクに乗ってどこかに行っていた。

ライダースーツと夫。これがなんたってもう、、、

バイクに乗る時は、転倒したときの怪我を防ぐために夏場でも肌を露出しない服装とか、ライダースーツというものを着るそうだが、見た目にも暑そうである。これが暑い日には汗で蒸れる。

ライダースーツというものはひんぱんに洗えるものではなさそうで、というか、洗った所を見たことがない。(本当は洗えるのか?)

という訳で数年分の汗、カビ、汚れが蓄積した状態で、それをまとって出掛けているということになる。

一旦体が蒸れた状態になった後は、体が乾いても元々の体臭は残り、かつライダースーツの蓄積された臭いが夫の身体やTシャツにばっちり移ってくれるということだ。
体臭+ライダースーツの匂い。ダブルだよ。だ・ぶ・る。それで車に乗り、その結果が翌朝の私の「うっ」である。

湿度の高いこの時期はなおさらなのである。昨日は雨上がりで気温と湿度が高くてムシムシしていたからなぁ。

夫には「失礼だな」と嫌な顔をされるが、こちらにだって生活があるのだ。

湿度と気温が高いと加齢臭は発生しやすい。冬場は気温が低くて乾燥しているからここまでにはならない。
それにある程度本人にもどうしようもないことを加味して、私も(少しは)見て見ぬふりとかをする。
まあ、本人の人権もあるし。

しかし毎年梅雨入りから夏が終わるまで、湿度が高いこれからの季節、私は夫ではなくこの加齢臭と生活しなければならない。

去年は夫の加齢臭が浸透した洋服を総取っ替えし、シャンプーやボディーソープを加齢臭用の値段がお高い物に変え、ベットも畳ベッドにし、布団もシーツも全部新調した。
おかげで一旦は終息をみたと思われた加齢臭だったが、なんてことはない。1年たつと1年分の蓄積が見事に出現してきた。

自分では感じないのかと聞いたところ「そんな臭いが少しはするような気がする」程度だ。夫は臭いの感度が私と全く違う。カビの臭いもホコリや下水の臭いも全く反応していない。強い。
ツーリングの時に持っていく寝袋も何年も一度も干したことも洗ったこともないのにへっちゃらである。
私はこの寝袋が近くに来ただけでカビの粒子で喘息の発作が出そうになる。

夫に「加齢臭が・・」と遠慮気味に言うのだが、返ってくるのは「失礼だな」という言葉。そして不機嫌になる。しかしこの臭いで家の中にいてもらってはこちらの体調が悪くなるし、通勤電車の中で周囲の人も困るだろう。
実際同僚は、電車内の周囲の加齢臭で車両を変えることもあるそうだ。

不機嫌な夫の顔はスルーして、今年もなんとかしなくては。

ところでどうする私の通勤。

そして、先述の「うっ・・・」の後である。朝から気温が高くてエアコンをつけたかったが、とても窓を閉めていられない。諦めてエアコンを止め、窓を全開して運転した。
排気ガスの方が断然まし。

これから仕事なのにこの移り香ですか?

臭いは鼻の粘膜に臭いの粒子が付着しそれが脳に伝わる事で感じるらしいが、それを知った時、私は鼻で呼吸をするのをやめよう思ったよ。
しかも車から降りて職場についても脳がその臭いを記憶しているからなのか、移り香しちゃったのか、ずいぶん長い間「私が臭い」という気がしていた。

そういえば、「結局のところ、臭いは気にしないことが1番の解決方法」とどこかの先生が言っていた。まあ、毎日お風呂に入るようになったのは戦後だろうし、江戸時代を書いた小説なんか読んでいると「身体中から甘酸っぱい臭いを発して」なんていうくだりの文章も時々見かけるが、いやあ、そうはいっても、これさぁ。

明日はファブリーズを持って車に乗らないと。いや、これから週明けは毎回ファブリーズを持って車に乗らないと。

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